自席からWeb会議が実施可能に。
RevoWorks Browserによるセキュアな接続で
情報発信力を強化。

Revoworks Case-Study

事例概要

 群馬県千代田町は、三層分離により庁内ネットワークを運用してきたが、インターネット接続用の端末数が限られていたため、業務効率の低下が課題となっていた。そこで、LGWAN接続系150台にインターネット分離ソリューション「RevoWorks Browser」を導入、LGWAN業務とセキュアなインターネット接続の両立を実現した。自席のPCからインターネット接続ができるようになったため、ふるさと納税や企業誘致、SNS等の活用など、情報発信力をより一層高めていく考えだ。


千代田町は2021年度のふるさと納税額で群馬県1位を獲得

群馬県千代田町(以下、同町)は群馬県南東部に位置し、利根川を挟んで埼玉県と接する人口約1万1000人の自治体である。東京から60km圏内の利根川中流域の左岸に沿って細長く延びた平坦な地域に、利根川の豊かな水を利用した米麦作を中心とした農業と、2つの工業団地が一体化する形で存在している。
 同町では近年、全国への情報発信に力を入れている。ふるさと応援寄附金(ふるさと納税)では町内のビール工場にちなんだ「ビールの町」を打ち出し、2021年度の寄附金額は群馬県で1位となった。
庁内のネットワークは個人番号利用系とLGWAN接続系、インターネット接続系の3つに分離されており、端末の数はLGWAN接続系端末150台に対し、インターネット接続系は40台と限られていた。「メールの送受信やWebサイトの検索が必要な際はインターネット接続端末まで移動しなければならないため、職員からは業務がしにくいという声や、外部からのメールの受信チェックが億劫だという声が多くありました。」と同町企画財政課長 須永 洋子氏(以下、須永氏)は語る。
 また、コロナ禍において群馬県庁とのやりとりなどWeb会議の機会が増えた。しかし、インターネット接続系40台の中でもカメラ付きの端末数が限られ、周りの音や話し声が入らずに利用できる環境も十分に整っていなかった。

使い勝手がよくコストパフォーマンスにも優れていることが魅力

 同町では2020年12月に総務省から「情報セキュリティポリシーに関するガイドライン」の改訂版が出されたことをきっかけに、インターネットへの接続方式の見直しを実施。
地方自治体向けにITシステムの開発を行っている株式会社ジーシーシー(以下、ジーシーシー)の提案により、インターネット分離ソリューション「RevoWorks Browser」導入の検討を始めた。RevoWorks Browserはローカル端末上に生成されたコンテナ環境だけがインターネットと接続するため、LGWAN接続系端末から安全にインターネットへ接続することが可能だ。「使い勝手がよく、動作の軽さやコストパフォーマンスが優れており、Web会議もできることから千代田町様のニーズに合うと思い、提案しました」とジーシーシー ネットワークソリューション部 課長代理 堀井 大真氏は説明する。
 同町ではジーシーシーの提案を受けて、ただちにジェイズ・コミュニケーションに連絡を取り、Web会議で詳細な説明を聞いた。「リモートデスクトップ(RDS)とファイル無害化システムを組み合わせる方法もありますが、手順が多くRevoWorks Browserのように簡単ではありませんでした。ファイルの無害化機能が1つの製品で提供されているため、対象のファイルをクリックするだけで自動的にダウンロードでき、とても簡単に操作ができることがわかりました」と同町 企画財政課 企画調整係 主任近藤 雅人氏(以下、近藤氏)は振り返る。
 Web会議利用の要望はさらに増え、利用するWeb会議ツールの種類もWebexの他、Zoom、Teams、Google Meetと増えていった。そして、Web会議だけでなく、介護支援専門員などの資格更新のためのオンラインによる研修も行われるようになった。

簡単な操作でのファイル無害化処理やWeb会議ができる点を評価

 Web会議の利用と業務効率改善のため、同町ではLGWAN接続系端末150台にRevoWorksBrowserを導入し、2022年4月から利用を開始した。「導入の際に、40分ほどの説明会を実施しました。ジェイズ・コミュニケーションから提供された操作説明の動画を用いながら、導入の目的とあわせ操作方法を説明しました。」(近藤氏)。
 職員がPC画面上のショートカットアイコンをクリックすると、RevoWorks Browserが起動し、PC内のセキュアなコンテナ環境だけがインターネットと接続する。インターネット環境からファイルをダウンロードする際は、無害化が実行されマクロが取り除かれた状態でローカルPCに持ち込むことができる。「コンテナは画面上に赤い枠でわかりやすく表示され、一度やり方を覚えてしまえば、マウスだけで直感的に操作することができます。職員の評判はとても良く、RevoWorks Browserのアイコンにちなんで『シャチ』や『レボ』という愛称で親しまれ、定着しています」(近藤氏)。「専用のソリューションを別で用意しなくても、RevoWorks Browserだけでファイルの無害化処理を実現できるのは、他の自治体様でも大きなメリットだと感じていただいています」とジーシーシー 本社営業部 マーケティング営業グループ 齋藤 拓也氏も話す。
 RevoWorks Browserの導入により、Web会議をはじめメールのやり取りや、ホームページの更新など様々な業務が自席のPCでできるようになったため、情報発信力は大きく高まった。また、全ての職員が年2回受講する情報セキュリティ対策や資格更新のためのオンライン研修も受講できるようになった。「職員は外部メールチェックがしやすくなったため、コミュニケーションがより活発になりました。今後はSNS等の活用を通じて、さらにふるさと納税や企業誘致の活動に注力していきたいです」(須永氏)。
 「自治体テレワークシステム for LGWAN」を利用する際に、自宅から行える業務の幅が増えたことも大きな効果だ。RevoWorks Browserの導入前、新型コロナウイルス感染症により在宅ワークする職員が自宅のPCからアクセスできるのはLGWANの業務システムだけだったが、導入後はメールチェックや送受信、ホームページの更新などほとんどの業務を自宅から行えるようになった。密を避けるための分散勤務も可能となり職員には非常に好評だった。
 同町では、RevoWorks Browserを活用し、災害時に備えた避難所開設情報共有訓練を行っている。役場の災害対策本部と町内の各施設に開設される避難所間でZoom接続し、本部で集約した災害情報を各避難所とリアルタイムで情報共有をすることで災害時の速やかな対応を目指す。
 2022年に40周年を迎えた同町は、今後も町民と町の魅力や未来への希望を分かち合い、情報発信力を活かして記念事業を積極的に展開していく考えだ。


  • 群馬県 千代田町

  • 所在地

    群馬県邑楽郡千代田町大字赤岩1895番地の1

  • 町制施行

    1982年

  • 町長

    高橋 純一

  • 人口

    11,071人(2022年9月末現在)

  • https://www.town.chiyoda.gunma.jp/

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