生成AIとRAGによるジュニパーネットワークス社製品サポートサービス業務の実証検証を実施
~最新のAIとベクトルDB活用で40%の効率化を目指す~


ジェイズ・コミュニケーション株式会社(以下 ジェイズ・コミュニケーション、本社:東京都中央区新川、代表取締役社長:愛須 康之)は、ジュニパーネットワークス社製品のサポートサービス業務において、生成AIとRAG(Retrieval-Augmented Generation)技術を活用した業務効率化の実証検証を行いました。本検証により、サポートサービス業務の属人化解消と迅速な対応の実現が期待され、40%の効率化が見込まれています。次の段階として運用環境下でのさらなる検証を予定しており、今後は自社サービスの強化と、他エンジニアリング業務やパートナー企業への展開も視野に入れています。

■ビジネス背景
1)国内情勢への対応と競争力強化の必要性
国内市場では急速な技術革新が進む一方、さらに労働人材不足が予測されています。国内情勢に適応し、競合他社との差別化を図るために、AI技術を活用した対応力の強化が必要です。
2)現状の対応プロセスにおける効率改善と属人化の問題
現在の問い合わせ対応プロセスは、担当者の判断に依存するマニュアル検索が中心であり、業務効率が担当者のスキルや経験に左右されます。また、担当者の増加や入れ替え時には対応遅延や品質のばらつきが懸念されます。
3)蓄積された知識アセットの有効活用の必要性
過去の問い合わせ対応で蓄積された膨大な知識やデータを効率的に活用することで、さまざまな業務での生産性向上が期待されます。
4)自社サービスの強化
本技術を活用して、自社サービスの対応力を強化し、クライアントに提供するサポートやエンジニアリング業務のさらなる質的向上を目指します。また、一貫性のある顧客対応とサービス品質を維持し、顧客満足度を高めることを実現します。
■実証検証の概要と効果
・検証の目的
サポートサービス業務におけるナレッジの蓄積・検索と回答作成の自動化により、対応スピードと正確性を向上させることを目的としています。生成AI、RAG技術の活用により、属人化の解消と作業全体の生産性向上が期待されます。
・効果の確認内容
類似事例検索、QA作成、情報の自動分類などにより、迅速で正確な対応が可能となり、40%の効率化が見込まれます。これにより、対応力とサービス品質が向上し、さらなる業務改善が期待されます。
■具体的なユースケース
・過去チケットからのQA作成とカテゴリーの自動分類
AIがチケット内容からQAを自動作成し、ナレッジベースを充実、さらに問い合わせ内容を自動分類し、最適なカテゴリーに整理することで検索性を向上させます。
・類似事例の検索
生成AIとベクトルDBを組み合わせ、過去のチケットから関連情報を迅速に検索。
サポートサービス担当者が即時に類似事例を参照できる環境を提供します。
・チケット回答とエスカレーションのドラフト作成支援
生成 AIがエスカレーションに必要な情報を整理し、一貫性と網羅性を確保、効率的なエスカレーションが可能となり、問題解決までの時間短縮が期待されます。
・ハードウェア障害の判定支援
AI が障害判定に必要な情報を自動判別し、対応者に不足情報を通知する仕組みを構築、障害対応の正確性とスピード向上が期待されます。
・営業・アカウント担当者向けサマリー作成
過去のやり取りをAIが自動サマリー化することで営業やアカウント担当者が最新の状況を迅速に把握可能となり、対応漏れ防止や顧客対応の品質向上に寄与します。
■システム構成と活用ユースケース
■問い合わせ対応自動化のユースケース
■エスカレーションのドラフト生成のユースケース
■今後の展望

実証検証の結果を踏まえ、次の段階として実際の運用環境内での追加検証を行い、安定性と効果の向上を図ります。また、ジュニパーネットワークス社製品以外のサポートサービス業務やエンジニアリング業務への展開とともに、パートナー企業に使用していただくための仕組みの提供も視野に入れています。これにより、市場での競争力を強化し、業界全体での業務効率化と顧客満足度向上に貢献してまいります。